田中晶子ヴァイオリン・リサイタル Vol.4
ゲスト:マキシム・ヴェンゲーロフ
日時:2015年5月29日(金)19:00〜
場所:王子ホール
「今回のヴェンゲーロフは東京での単独リサイタルがなく、このゲスト出演が唯一の公演」という触れ込みつられてチケットを購入。
ゲストとして、どれくらい弾いてくれるものかわかりませんでしたが、なるべく多く弾いてくれることを期待して、公演に向かいました。
実際は……ヴェンゲーロフは最後の曲、プロコフィエフの『2つのヴァイオリンのためのソナタ』だけに登場。
アンコールも弾きましたが、こちらもデュオだったので、ソロの演奏を聴くことはできませんでした。残念。
田中晶子さんのヴァイオリンは、私にはちょっと音が強すぎるというか、
キンキンとした響きに聞こえました。
長時間聞いていると、耳が疲れる感じです。
(こういうとき、ピアノがカバーしてくれることがありますが、
今回は、ピアノもあまり弾けていない印象を受けました。)
ヴェンゲーロフのほうは、これと対照的で、
どこにも無理な力がかかっていない、自然で伸びやかな音で、
音量は決して大きくないのですが、すっと耳に届きます。
なので、アンサンブルは、2ndヴァイオリンを弾いた田中晶子さんの音が
1stヴァイオリンのヴェンゲーロフの音をかき消してしまうようなバランスで、
私にとっては、今ひとつ、でした。
ヴェンゲーロフのヴァイオリンは好きな音・演奏だったので、
今度、リサイタルがあれば、ぜひ行ってみたいと思います。
プログラム
ヒラー:ひとりの美しい乙女の死
フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調
タレガ:アルハンブラの思い出
サン=サーンス:歌劇<サムソンとデリラ>から”あなたの声に私の心は開く”
ショパン:ノクターン第20番 嬰ハ短調 遺作
パガニーニ:カンタービレ ニ長調 作品17
パガニーニ:ロッシーニの『モーゼ』の主題による幻想曲 MS23
プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 Op.56
アンコール
サラサーテ:ナヴァラ作品33
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