オーケストラの指揮者の作り上げた演奏は誰も指揮者と同じ演奏は聴けていません。
誰も最上の演奏を聴くことができないクラシック音楽
演奏そのものではなくその演奏から発せられた音について考えてみましょう。
例えばオーケストラの場合で、その演奏的、音量的、音質的なベストポイントはどこでしょうか。
演奏は指揮者がコントロールします。
コントロールするのはタイミングと強弱、音量です。
指揮者が自身の耳で聞いてこれで良しとしたものを一般鑑賞者は聞いているとします。
バランスは指揮者の位置がベストポイントと考えてよろしいでしょう。
ここで最初の残念があります。
誰とも指揮者の感じた感動を誰も共有できないのです。
オーケストラの円陣の後部に位置する奏者は実は指揮者の望むポイントより早めに音を発します。
音が届くまでに時間がかかるからです。
奏者は指揮棒や指揮者の表情などからそのタイミングを作ってます。
これがあるからオーケストラはメトロノームではコントロールできない所以ですね。
でその早めだったり、オンタイムだったりする音声の、観客席への届き方はそれぞれ距離が変わってきます。指揮者と同じ距離の席は一席もありません。
これは誰も、指揮者と同じ感動を味わえないことを意味します。
そして、もうひとつの残念は、
そんな指揮者が作り上げた演奏を録音する場合、
集音マイクは指揮者の位置にはおきません。
指揮者の邪魔になるということもありますが、その理由は音質が良くないからです。
コンサート会場でもたまに見かけると思いますが、ベストな音を取るべく設置された集音マイクの位置は、指揮者の頭上6~10メートル位上に設定されます。
それも真上ではなく前方だったり後方だったりします。
残念ながら一番音質の良い場所は指揮者の位置ではないのです。
その位置は指揮者の知ることのできない音質と音量とタイミングで音楽が奏でられています。
※クラシック音楽ではマイクを複数離れた場所において録音するのは一旦邪道だと思ってください。
おいている場合は仕方なくか、素人だと思ってください。
このような残念なことになってしまう原因はひとえにピアノとバイオリンの存在です。
構造上や指向性の問題でとっても残念なことになってしまってます。
※詳細は追って……
このように観客席に届いている音声が完璧とは言えない状態で届いているうえに、その席の位置でさらに残念が加算されていくクラシックですが、よく特性を理解すると誰よりも良い状態で聴くことができたりします。
ここからがスタートです。
次回はピアノのベストポイントについて投稿します。