紀尾井クリスマス・コンサート2013
ウィーン・グラスハーモニカ・デュオ
神秘の響きのクリスマス
ウィーン・グラスハーモニカ・デュオ:クリスタ&ゲラルド・シェーンフェルディンガー
ヴァイオリン:井上静香、森岡聡
ヴィオラ:伊藤慧
チェロ:中木健二
司会:華恵
日時:2013年12月21日(土)16:00〜
場所:紀尾井ホール
ウィーン・グラスハーモニカ・デュオは、ご夫婦です。
クリスタさん(奥さま)がグラスハーモニカを、
ゲラルドさん(旦那さま)がヴェロフォンを演奏しています。
グラスハーモニカは、18世紀に、あの避雷針を発明した
ベンジャミン・フランクリンが作って大流行したとのことですが、
今では演奏家も数少なく、デュオではこの二人の演奏しか聞けないそうです。
音色は少女が歌う聖歌のような、天使の歌声のような美しい響きでした。
聞いているとぽわーっとしてきてふんわり包まれるような感じになり、
次第に心身が緩んでくるのがわかりました。
グラスハーモニカのために書かれた曲は少ないため、
大半が編曲されたものでした。
グラスハーモニカはピアノの鍵盤を弾くように弾くことができるので、
和音の数も多く速い曲も弾けるのですが、
グラスの音の余韻の長さを考慮した適度な音の数と速さになっていました。
休憩時間に観客が楽器を見ようとステージの下に集まっていると、クリスタさんが登場。
司会兼通訳の華恵さんも出てきて、観客の質問に答えるかたちで、
楽器の説明などをしてくれました♪
左がグラスハーモニカ、右がヴェロフォン。
ヴェロフォンはガラスの筒がマリンバのように並んでいます。
グラスハーモニカは、ガラスでできたサラダボウルを積み重ね、
真ん中に棒を突き刺して横に倒したような形態です。
ピアノのように弾きます。
金色の帯は、ピアノでいう黒鍵にあたり、キーの目印になっています。
よく見えませんが、足のペダルを踏むと、ガラス部分が回転します。
回転の速さは、演奏にはまったく関係ないそうです。
音の強弱は、指がガラスに触れる強さで調節するとのこと。
演奏時に調律は不要なので、元バイオリニストのクリスタさんは
「とっても楽」って笑っていました。
プログラム:
モーツァルト:3つのドイツ舞曲 KV 605~ そりすべり
サティ:グノシエンヌ 第1番
ランナー:シュタイヤー風舞曲Op. 165
レイフス:アイスランド舞曲第2番、第4番Op.11/2,4
シェーンフェルディンガー:魂への門、クリスマス・メディテーション NAXOS
グリーグ:小妖精(抒情小曲集第10集より)
シューベルト:アヴェ・マリア
モーツァルト:ディヴェルティメント第9番変ロ長調KV240~メヌエット
モーツァルト:グラスハーモニカのためのアダージョKV617a
モーツァルト:アダージョとロンドKV 617
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」~”冬”
アンコール:
聖しこの夜
グラスハーモニカの説明は、紀尾井ホールの本コンサート情報ページにもあります。ご参考まで。