ジェラール・プーレ ヴァイオリンリサイタル
ピアノ:川島余里
日時:2017年6月7日(水)18:30〜
会場:タカギクラヴィア 松濤サロン
プログラム:
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第2番
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第3番
「フランスの至宝」と呼ばれるフランスのヴァイオリニスト、ジェラール・プーレのリサイタルに行ってきました。ブラームスのソナタ全3曲という、ブラームス好きの私には最高のプログラムです。
全体的に、弓を軽くすべらせるような弾き方で、指板寄りで弾くので、繊細ですが、音の輪郭がはっきりしないという印象を受けました。第1番と第2番は、強弱がはっきりとせず、ヴァイオリン、ピアノともにリズムを生み出す感じもなく、盛り上がりの重音を抑え気味に弾いたりするので、のっぺりとした演奏に聴こえました。ただ、休憩後の第3番は、往年の実力を感じさせるような演奏で、よかったです。アンコールで弾いたドビッシーのソナタもよかったので、フランス人作曲家の曲のほうが合っているのかもしれません。
この後、この3曲の録音をするそうで、今日はF1でいう土曜日(予選)なのだそうです。適度に力を抜きつつ、最後の調整をしていたのかもしれないなと思いました。
■旦那枠
前回ここで聴いたCD75の反田氏の音色がずいぶんとテンションが高かったので、今回はどうだろうかと思いきや、普通のピアノの音色で安心しました。
凸凹のない、調律師が作りあげる究極のピアノの音でした。
「いや~素晴らしい音色ですなあ」なんてのは褒め言葉ではなく、自己表現の表れでしかなかったりするので職人の仕事ではない。