公演タイトル |
反田恭平 with MLMナショナル管弦楽団 東京公演 |
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公演日時 | 2019年7月26日(金) 19:00 |
会場 | サントリーホール 大ホール |
出演 | ピアノ&指揮:反田恭平 ヴァイオリン:岡本誠司、大江馨、桐原宗生、島方瞭 ヴィオラ:有田朋央、長田健志 チェロ:森田啓佑、水野優也 コントラバス:大槻健 フルート:八木瑛子 オーボエ:荒木奏美、浅原由香 ホルン:庄司雄大、鈴木優 ファゴット:皆神陽太、古谷拳一 |
演目 |
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サントリーホールで聴くピアノは好きではありません。
長年の夢だった内田光子にしてもたいそうがっかりしたものでした。
サントリーホールでピアノリサイタルや、バイオリンリサイタルなどの伴奏でピアノが設置される場所には定位置があります。ほとんど同じ場所なので、そこがベストポイントだと思ってもよいでしょう。思ってしまっても仕方がないでしょう。
その定位置での音色を100点とすると今夜の採点は1部が200点、2部が130点ぐらいの響きでした。
なんてこったな結果ですが、そのことに気が付いた人も、きっと少ないんでしょう。
設計が悪いと単純に攻めてはいけないということが露呈しました。
世界中のピアニストさんサントリーホールで演奏するときは定位置にセッティングするのはやめましょう。
定位置はまるでおもちゃのピアノと木琴のような・・・
肝心の演奏はというと。
今回のように第一曲目を、顔見せみたいな感じでスタートする、
そして思い入れたっぷりの曲は2曲目以降で披露するのはとても良いことだと思います。
なにより聴く側の受け入れ態勢が整って、演奏を楽しめるし、実力を正しく評価してもらえるのではないでしょうか?
反田さんのピアノ(演奏)はどっしり感があるので、下手に神経質な演奏などしないほうが安心して聴けるような気がします。日本人向けの狭い音量レンジで説得力のある表現ができる稀有な方だと思います。
対照的な演奏は牛牛に任せたほうがいいというか、かなわないというか。
そして自分でレーベルをたちあげたとのこと、これもは期待大ですね。
この間のBSの放送では、FAZIOLの良さも、反田さんの良さも引き出せてないという、他人任せのこわさが際立っていました。
他の奏者の方々は、演奏自体はそれなりだとして、やっぱりホールというかセッティングが大事だなあ、というのが知らしめされてしまいました。本人の思っている演奏の出来栄えほど、聴く側には届いてないような。演奏にこだわるのもいいけど、もっと聞く側の立場にも立ってみては? というのがクラシック界全般へのお願いです。
当方の次回のサントリーホールはどこでも良い音と良い演奏が繰り広げられている印象のアルゲリッチ。
微妙に憂鬱です。
うちの連れも今回聴いたことのないピアノの音だと言っておりました。
ただ、MLMの意味がその場で見つけられなかったこと、ナショナルという名を使うことに違和感を感じておりました。帰りの電車でロシア語だということを知り、そしてナショナルの意味を好意的に解釈してみようとしたのですが、悪い解釈しか出てきませんでした。よ。