Angela Hewitt ―第1夜―
公演タイトル | アンジェラ・ヒューイット ピアノリサイタル |
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公演日時 | 2015年4月27日(月)19:00〜 |
会場 | 王子ホール |
出演 | アンジェラ・ヒューイット |
演目 |
アンコール:
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先日のボリス・ギルトブルクのピアノリサイタルに引き続いて、
ファツィオリのピアノを使ったリサイタルです。
前回はファツィオリの独特な音に違和感を覚えましたが、
今回はそれほどではありませんでした。
ファツィオリは、おそらく音と音を明確に区切るような曲に適しているように思いますが、
その観点からも、ちょうどいいプログラムでした。
ただ、細かい音が連続すると、ピアノはフォルテになるし、
全体的に強弱のメリハリが弱いように聞こえました。
ずっと聞いていると、頭が疲れる感じです。
それでもアンジェラ・ヒューイットの演奏は、
とても楽しげで、情熱的で、素晴らしかったです。
演奏後、サイン会のときに、ご本人に、
「ファツィオリが一番好きですか?」と聞いてみたら、
間髪を入れず、満面の笑みで、”Yes, I do!”と答えてくれました。
アクションがいい、とおっしゃっていました。
★旦那:
せっかく、自身のサインが書き込まれた4番ペダルのあるF308が身近(港区芝浦)にあるのだから、できればそのピアノでの演奏を聞いてみたかったです。
残念ながら先日のボリス・ギルトブルクで使われたのと同じF278でした。
FAZIOLIに関しては、ピアニストの好みやメーカーの意気込みと、観客の好みは必ずしも一致しないのだなあ、と感じました。
弦が新しいからなのか、一部と二部で変更した調律の違いは、調律師として微調整だったのか大幅な調整なのか、その変更は思い通りにできて二部の出来は上出来だったのか、いろいろ聞いてみたかった。サスティーンペダルを戻すときのビビリは、仕様なのか、フェルトの調律失敗なのか、弦のせいなのかも。
音響に関しても、いつものような好印象ではありませんでした。
王子ホールとFAZIOLIとの相性なのでしょうか?
もしかしたら、古臭い音を若々くしてくれるのが王子ホールで、若々しい音は少しドギツイ音になってしまうのかもしれないと感じました。
5月末のヴェンゲーロフで確認したいところです。
しかし、
私のような伝統的なクラシック音楽というものを知らない者には、ヒューイットのような「我が道」と、まるでディストーションのかかったロックギターのようなピアノの音は、クラシック界への殴り込みみたいで面白くてしょうがない。
なるほど彼女にバッハはピッタリだと感じました。
翌日、二日目はきっと素晴らしい一夜になるのでしょう。
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