河村尚子 ピアノリサイタル オール・ショパン・プログラム
公演名 | 河村尚子 ピアノリサイタル オール・ショパン・プログラム |
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公演日 | 2016-10-30 |
会場 | 杉並公会堂 大ホール |
開演時間 | 15:00 |
杉並公会堂開館10周年記念
色彩豊かな音色と比類ないパッション。欧州を拠点に活躍する国際派ピアニスト。 【Program】 Frederic Chopin:3つのマズルカ op.59、即興曲第4番嬰ハ短調「幻想即興曲」op.66、ポロネーズ第7番変イ長調「幻想ポロネーズ」op.61、24の前奏曲op.28 アンコール:ショパン:ワルツOp.64-1嬰ハ短調、ワルツOp.64-2「子犬」
主催:杉並公会堂[(株)京王設備サービス] 後援:杉並区 |
主人に「一度は聴いておくべきピアニスト」と言われ、期待して聴きに行きました。
まず思ったのは、ピアノの音が硬いというか、うるさいというか、心地よくありませんでした。ピアノのせいか、ホール(座席位置)のせいか、わかりませんが、時折、とても柔らかで美しい箇所もあったので、環境だけが原因ではないように思いました。そして、右手と左手のタイミングがずれることが多いのが気になりました。曲の流れと逆のアルペジオのように聴こえたり、付点のリズムが甘く聴こえたりしました。曲の解釈も、おそらく独特で、別の曲かと思うような演奏もありました。全体的に、ショパンは彼女に合わないのではないか、という印象でした。
終演後のサイン会は、とても素晴らしい笑顔と応対で、素敵な人柄がうかがえました。
☆旦那枠
今回の演奏会に向けて、内田光子のアルバムを聴きまくりました。もちろん本人の演奏もです。そしてたまたま民放の『題名のない音楽会』では仲道郁代さんもスタインウェイのCD75も聴き仲道さんお勧めのルービンシュタインも聴き、準備万端だったのに。
もともと彼女の演奏は優等生的な平均点の高さではなく一瞬のきらめきみたいのが売りだと思っているのですが。
ピアノがジュワジュワして、ビヨ~ンとしていて異様に明るくうるさい音で※。
これでは彼女の持ち味は活かされません。
調律師出てこ~い 的な状態なので、演奏自体ももう訳が分かりません、
アルバムでの演奏ともかけ離れ、そもそもショパンらしさも感じられませんでした。
ピアノストは用意されたピアノをそのまま弾くしかないわけですが、くしくも『題名のない音楽会』で名前の上がったミケランジェリのように、実はキャンセルしたかったのでは?と思ってしまうくらい残念なピアノでした。
そのせいかどうか知りませんが、雑に弾いたでしょ?
実力を発揮できていないという点でとても残念でした。
ただ彼女の良さも確認できたので、このまま伸ばしてほしいとも思いました。しかし全然別の曲になってしまってはまずいのでほどほどにしてほしいかなと思いました。強靭なタッチも使い場所によります。
「会場が広かろうが狭かろうが、音色的に楽器のベストな強弱、大小で弾いている」というようなイメージには見えませんでした。
普段よりも力強く演奏しているように見えるときは、気合や根性が入っているというよりは「すでに本人が敗北を認めている」のだと思います。
杉並公会堂の音響はよく響く、通常は褒め言葉ですが、ここでは土着的な観客が多いせいで、雑音がうるさくてたまらない。
隙のないタイプではなく、感情にささやきかえるような彼女の演奏はここではうまく伝わらないように思えました。
この後のツアーが良い環境であることを祈るばかりです。
総じてほとんどのピアニストは、正統評価につながらない条件・環境で活動しているのかと思うとやり切れないです。
ということで、感想は、あの河村尚子が、本領発揮できずに、ここではいまいちでした。
アルバムは引き続き聴きつづけます。
どちらにしても、そもそも個性的な演奏、演者は、弾くほうも聴くほうも時間とともに嗜好が変化してしまうのでアルバムがよかったからライブもよいかというと、なかなかそうはならなくて路線がずれてしまうことも致し方がないことでしょう。
とくに聴く側の勝手な期待にこたえるのはむりというもの。
それでも、ショパンの24の前奏曲へ彼女がつけているタイトルを明かしてくれると理解が深まるのでそろそろよろしくお願いします。
情報
wiki
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※位相的にあってなくてジュワジュワしていて、ペダル操作の時に特定の音がビビっていて、ゆっくりペダル操作するとビヨ~ンとビビる。全体的に弦が新しいのか楽器が新しいのかエージング前のような壊れたファツオリみたいな音でした。